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ENERGY STAR テレビ向けバージョン 9.0 ドラフト 1 の仕様

ENERGY STAR Monitors

ENERGY STAR® のチームは、9 月 30 日に開催された関係者向けウェビナーでテレビ向けバージョン 9.0 ドラフト 1 の仕様をレビューしました。米国環境保護庁 (EPA) は、2021 年前半に最終的な仕様を含むその後のドラフトを発表し、2021 年の第 4 四半期に発効することを想定しています。

バージョン 9.0 の重点分野には、省エネと消費者の肯定的見解を両立させるための測定基準が含まれます。これらの測定基準は、消費者が実際にどのようにテレビを使用するかをより正確に把握することを目指しています。さらに、EPA の消費者向け製品チームは、効率的な部品の使用を含めたより効率的な製品設計を奨励するために特性ベースの基準を採用しました。バージョン 9.0 の仕様は、画面の解像度、コントラスト比、スマート スピーカーなどの補助機能を含む基本特性による電力消費量への影響を反映することも目指しています。

ドラフト 1 の仕様の重要な点は、動的輝度または画面領域全体の平均輝度及び動的ビデオ再生中にカメラ露出計で測定された輝度です。以前の仕様では、オン モード要件を満たすための方法として不用意に調光モードを奨励していました。今回の仕様では、EPA は調光設定を過度に奨励せずに光の効率的な生成を奨励するように、測定された動的輝度に依存する数式で要件を表すようにしました。EPA は、新しい動的輝度測定方法によって空間的及び時間的なエラーが減少すると予測しており、ENERGY STAR テレビ製品開発ウェブページ(https://www.energystar.gov/products/spec/televisions_specification_version_9_0_pd)の北西部エネルギー効率同盟 (NEEA) から推奨方法を投稿しました。カメラによる手法の検証が進行中です。

エネルギー効率に影響を及ぼす要素は、画面の明るさ、コントラスト比、解像度、ハードウェア、及びソフトウェアです。テスト用の構成は、特定のデフォルト画像設定を使用する代わりに、複数のプリセット画像設定 (PPS) を使用します。自動明るさ調整 (ABC)、モーション検出ディミング (MDD) などは無効にします。オン モード要件については、バージョン 8.0 からバージョン 9.0 でその手法に明確な移行があります。バージョン 8.0 では、電力消費量と画面領域の間の関係に基づき、高解像度モデルに許容量が設定されていますが、バージョン 9.0 では、テレビが生成する実際の光、つまり測定された動的輝度による数式が考慮されています。従って、バージョン 9.0 では最小輝度要件が不要になります。特性ベースの制限を設定することにより、バージョン 9.0 は将来のバージョンの仕様に対して、より合理化された手法が可能になり、新しいデータに基づいて更新できるようになります。

オン モード電力要件は、テストされた 3 つの PPS (デフォルト SDR、最も明るい SDR、デフォルト HDR10) のそれぞれに対する個別の数式に従います。特性ベースの制限に加えて、極端に明るいテレビを奨励しないようにするための電力上限があります。最後に、最も明るい白と最も暗い黒の間の比率が 1,000,000 : 1 以上として定義される高コントラスト比 (HCR) に対する許容量があります。EPA は、現在の ENERGY STAR 認定テレビの 31% がすでにこの新しいオン モード要件に準拠していると見なしています。

待機モードの要件は、アクティブ、低電力モード (ネットワーク接続を使用) 及びパッシブ モードの 2 つのカテゴリーになります。前者については、連邦政府の試験手順にソフトウェアの更新、スマート スピーカー、及び DNS 要求に関連する 3 つの追加試験が記載されています。アクティブ、低電力モードの待機電力の制限は、バージョン 8.0 で 3 W から 2 W に変更されています。パッシブ モードの制限は、連邦政府の試験手順に従って 0.5 W のままになっています。現状のバージョン 9.0 では、3 つの PPS のそれぞれに対して待機モード試験を繰り返す必要がありますが、EPA はその必要性について関係者の意見を求めています。EPA は、また、テレビを動作させるために接続及び構成されたスマート スピーカーがある場合とない場合の測定に対する試験も提案しています。

バージョン 9.0 の開発をサポートする関係者のコメント及びその他の追加データがある場合は、Televisions@energystar.gov までお寄せください。非公開と記載されていないかぎり、すべてのコメントは上記の製品開発ページに投稿されます。

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